頭がくらくらする匂い。履かれる日を待つパンプスにびっしり付いたまだら模様。去年の梅雨が終わって開けた玄関の下駄箱は、恐ろしいカビ、カビ、カビ。この世の終わりを見た気分でした。
窓がない我が家の玄関は風通しが悪いとわかってはいたのに、梅雨の湿気対策を怠ったわたしがもたらした世界の終わり。悪いのは、梅雨なのに何もしなかったわたし自身なのですが。(掃除は大変だったし、靴も数年履いていないものはさよならしました。)
湿気対策って、地味に面倒なんです。置型の湿気取りをドラッグストアで買ったとしても、設置するハードルが高いから。ミシン目に沿って切り取ろうにも手で切るにはまっすぐ切れなくてハサミを使うほどでもないので、つい放置しがちです。どうにか設置できても水が溜まったときに捨てるのがまためんどくさい。シリカゲルのタイプは、ぽいっと置いておくだけだけど1ヶ月後に交換するのを忘れちゃうしコスパも悪い気がしちゃう。
でも、だからといって何も対策をしないと、カビが元気になるばかり。去年のようなカビはもうごめんです。
手軽にどうにか湿気対策できないかと考えていたときにSNSで見つけたのが『ヒバ爆弾』でした。
カビも湿気もドッカーンと吸収してくれるらしいインパクト大きなアイテムです。
ヒバは香りが強く、ヒノキやイチョウなどと比べても耐水性もカビや雑菌に対する抗菌力もある木。しかもシロアリを寄せ付けないなどの防虫効果も高いと聞きました。中でもヒバ爆弾の原材料である青森ヒバは国内蓄積量の80%以上に相当していて、高級で優秀でな木材なんだそう。
そんなヒバのおが粉からできたのがヒバ爆弾。木からできているから地球にやさしいし、除湿も防カビも消臭も防虫もできるなんてありがたすぎます。
わたしは虫がとっても苦手なのですが、猫と暮らしているので防虫対策にハッカ油も使えません。どうしようかと頭を悩ませていましたが、ヒバなら大丈夫だろうと思っています。(精油ではないし、ヒバ爆弾のメーカーさんからヒバを使った猫用トイレも発売されているから大丈夫だと思って使っていますが、このあたりはご自身の信念とご相談ください。)
使い方はかんたんで、真空パックから取り出して湿気が気になるところに置くだけ。それだけでいいの? と思うのですが、それだけです。とってもかんたん。あとは湿気を含んでヒバ爆弾が爆発、つまりもろもろに崩れたところでお取替え。
しかも、崩れたら捨てればいいだけ……ではなく、吸湿して崩れたおが粉は不織布の袋から取り出して再活用もできるんです。家庭菜園の土に振りかけると植物が元気になるらしいし、生ゴミに振りかければ防臭とともに余計な水分を吸い取ってくれます。ただゴミとして捨てるんじゃなくて最後までしっかり使い道があるなんて、ありがたいことだらけでうれしすぎます。
ということで、我が家は下駄箱、シンク下、洗面台の下にぽんと置いています。
使い始めてから2ヶ月が過ぎた今は、ちょっとだけ崩れてきた様子。比べると結構膨張しているけれど、まだまだ爆発までには至っていないようです。夏になると生ゴミの匂いが気になってくるだろうから、それくらいに爆発してくれたらいいなと思っています。
お値段はひとつあたり350円(2021年5月現在)。ドラッグストアで買える置型の吸湿剤と比べるとかなりお高めだけれど、切り取り線に合わせて厚紙を切るのが面倒で買ってきてから1ヶ月以上そのままにしたり溜まった水を捨てるタイミングを見失って1年放置しちゃうわたしにとっては、パックから出してすぐ使えて木のいい香りもして生ゴミのニオイ消しにもできて地球にもやさしいヒバ爆弾のほうが結果的にコスパが高いと感じています。
とにかく、今年の梅雨はカビがるんるんしないように願うばかりです。
願うばかりでは無意味なので、ヒバ爆弾を置いたり下駄箱の扉を開けたり空気を送ったりしながら、ちょっとは対策したいと思います。
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