アイラップが売っていない。
15年前、東京で一人暮らしを始めたときに驚いたことのひとつでした。
物心付いたときから家にあった『アイラップ』。どこかレトロなオレンジのパッケージのマチ付きポリ袋です。
ゆでたとうもろこしや枝豆を保存したり、即席の浅漬けをつくったりするときに特に大活躍していたけれどそれだけじゃなくて、ちょっとしたゴミ袋にもなるし食べ物の保存袋としても使えるし、そのまま電子レンジにも入れられる。部活や就学旅行で使った靴下を入れたりもしていました。だから、一家に一箱アイラップと思って生きていたんです。新潟にある実家で暮らしているときは。
でも、東京にはアイラップがありませんでした。なんでもあると思っていた東京に、アイラップがない事実。
「嘘でしょ……」
当時18歳だったわたしはドラッグストアやスーパーを数件回ってうろたえました。それならば、東京にはアイラップの代わりとなるポリ袋が存在するのだろうか。見かけた別のポリ袋たちは熱に強いのかわからないしすぐ破れそうで心もとない。靴下は別のポリ袋でもよさそうだけど、これからわたしは何に使いかけの野菜を入れたらいいんだろう。一歩踏み出したばかりの一人暮らし。さっそく躓きました。
どうしようと実家の母に相談したら「おおげさ」と笑われたあと、ごくたまに送ってもらう仕送りに必ずアイラップが同封されるようになりました。
それから、わたしの家にもずっとアイラップがあります。今使っているのはオレンジのテトラ型ではなく、業務用のパッケージだけれども。インターネットがあれば買い物ができる便利な世の中になって本当によかったです。
だから、今もわたしの生活はアイラップに頼りがち。
ゆでたとうもろこしも、浅漬けきゅうりも、
漬けサーモンも、
餃子の冷凍保存も、
我が家の保存食はだいたいアイラップに入っています。野菜室と冷凍庫のアイラップ率がすごく高いです。アイラップは熱にも冷凍にも強いので、いつも頼ってしまいます。
保存袋として使ったあとは、生ゴミ入れにしています。アイラップは燃やしても有害物質が発生しないつくりらしいので、燃えるゴミとして捨てても大丈夫です。そうだと信じています。
生まれてからずっと、生活のそばにアイラップがありました。
これからもそうであってほしいので、これからもアイラップを推しながら生きていきます。
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