保存食をこしらえる

「こいきなもの」ってなんだろう。『KOIKINA』という名前のサイトなので、よく考えています。

考えるたびたどり着くのは、これまでもこの先も使い続けたいものなんだろうなという結論。古くから受け継がれているものやこれからも使い続けたいものは、それ相応の理由があるしいろいろと理にかなっているし、そういうところがどことなく粋だと感じるんです。

おうちでこしらえる保存食もそのひとつ。

梅干し、梅酒、味噌、ジャム、漬物、シロップ……この5年くらいで、いろいろ挑戦しています。

梅干しや漬物なんて一人ではたくさん食べないし、買ったほうが早いと一人暮らしを始めたばかりのころは思っていました。つくるなんて考えもしなかった、が正解かも。あのころは保存食をつくるよりも、生活よりも、優先したいことが他にたくさんあったんです。

とはいえ、たまーーに使いたいときに買うことがあっても、使う量はほんの少しだけ。残った分はそのまま冷蔵庫の肥やしになっていました。気づけば賞味期限の日付を越えていて、捨ててしまうこともしばしば。ああ、もったいないな。悪いことしてるな。なんて、募るのは罪悪感ばかり。

そんなことを何度か繰り返して生活が落ち着いてきたころに、ふと気づいたんです。あ、そうか、つくればいいんだ、と。

一度つくってしまえば、梅干しや梅酒は賞味期限がないようなもの(自己責任です)。使いたいときにいつでも使いたい分だけちょこっと取り出せるし、冷蔵庫に入れておけば長期間保存もできます。買って、使わなかったら捨てて……を繰り返すよりフードロスを減らせるから長い目で見たらコスパもいいはずです。

先人たちの知恵って本当にすごいなあ、と近年感心しながらいろんな保存食をつくっています。おばあちゃんがつくっていたような保存食が長年受け継がれているのは理由があるんだなと改めて感じました。

もしかして、おばあちゃんって誰よりもサステナブルなのでは。

(なお、ここで書いている「おばあちゃん」は概念です。筆者の祖母は梅干しをつくっていた気もするけれどつくっているところをこの目で見たこともないし、実家でもそのような習慣もはありませんでした。あしからず。)

ということで、今年も梅干しを仕込みました。おいしくなあれ。

レシピは『北欧、暮らしの道具店』さんの作り方を参考にしました。ジップロックでつくるから、初めての人でも挑戦しやすいですよ。

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